女性阿佐ヶ谷のうさぎやが閉店してしまったって本当ですか？なぜ閉店することになったんでしょうか？
筆者本当に惜しまれる閉店ニュースでしたね！2024年5月20日、70年以上愛され続けた老舗和菓子店「うさぎや」が幕を閉じました。多くの方が気になっている閉店理由について、詳しくご紹介させていただきます！
阿佐ヶ谷駅北口から徒歩3分の場所にあった老舗和菓子店「うさぎや」。昭和25年の創業以来、地元住民や遠方からのファンに愛され続けてきた名店でした。「東京三大どら焼き」の一角を担う名店が、2024年5月20日を最後に惜しまれつつ閉店となりました。
- 阿佐ヶ谷うさぎやの閉店理由と詳しい事情
- 店舗の歴史と上野・日本橋との関係性
- 最後の営業日の様子と地域への影響
- 現在でも購入可能な類似商品情報
阿佐ヶ谷うさぎや閉店理由は？
店主の高齢化と職人不足が主な原因
阿佐ヶ谷うさぎや閉店の最大の理由は、店主の高齢化と職人不足でした。店頭に貼られた告知によると「此の度、店主の高齢化と職人不足のため、令和六年五月二十日をもちまして閉店させて頂きたくお知らせ申し上げます」と明記されていました。
現店主の瀬山妙子さんは1934年（昭和9年）生まれで、18歳から母親と共に店を切り盛りしてきました。2024年時点で90歳という高齢に達していた瀬山さんは、長年にわたって和菓子作りに携わってきましたが、年齢的な限界を迎えたのです。
後継者問題と和菓子業界の厳しい現実
現代の和菓子業界が直面している深刻な問題が、阿佐ヶ谷うさぎやでも顕著に現れました。長時間の手作業と高度な技術が要求される和菓子作りは、若い世代にとって厳しい労働環境となりがちです。
瀬山さんの弟は職人として働いていましたが、次の世代への技術継承が困難な状況でした。和菓子作りは単純な作業ではなく、季節に応じた生菓子作りや餅菓子製造など、幅広い知識と経験が必要とされます。
| 和菓子職人に必要なスキル | 習得期間 | 難易度 |
|---|---|---|
| 基本的な餡作り | 1-2年 | 中 |
| 季節の生菓子製造 | 3-5年 | 高 |
| 伝統的な製法継承 | 10年以上 | 極高 |
| 商品企画・接客 | 5年以上 | 高 |
経営面での課題と時代の変化
経営不振が閉店理由ではありませんでしたが、時代の変化による影響も見逃せません。コンビニスイーツやチェーン店の台頭により、個人経営の和菓子店は厳しい競争環境に置かれています。
阿佐ヶ谷うさぎやは常にお客さんが絶えない人気店でしたが、原材料費の高騰や人件費の上昇など、小規模店舗が直面する課題も抱えていました。
著者調べた限りでは、売上面での問題というよりも、持続可能な経営体制の構築が困難になったことが大きな要因だったようです！
70年の歴史を振り返る：阿佐ヶ谷うさぎやの軌跡
創業から移転までの歩み
阿佐ヶ谷うさぎやの歴史は昭和25年（1950年）、瀬山妙子さんの母・龍さんが西荻窪で小さな店を開いたことから始まります。戦後間もない統制下で、砂糖や小豆、米の確保が困難な中、本物の材料にこだわり続けたのが龍さんの誇りでした。
西荻窪時代には多くの文化人がお店を訪れ、人と人とのつながりを大切にした営業スタイルが確立されました。冷蔵庫もない時代でしたから、商品の品質保持のため北向きで日の当たらない現在の阿佐ヶ谷の場所を選び、1957年（昭和32年）に移転しました。
三つのうさぎやとの関係性
多くの方が疑問に思われる「うさぎや」三店舗の関係について詳しく解説します。上野・日本橋・阿佐ヶ谷の三店舗は親戚関係にありながら、経営は完全に独立しています。
うさぎや三店舗の関係図
- 上野うさぎや：大正2年（1913年）創業、瀬山妙子さんの祖父・谷口喜作氏が開店
- 日本橋うさぎや：戦後、叔父が開店
- 阿佐ヶ谷うさぎや：昭和25年（1950年）、龍さん（妙子さんの母）が開店
| 店舗名 | 創業年 | 創業者 | 経営関係 | 製法 |
|---|---|---|---|---|
| 上野うさぎや | 1913年 | 谷口喜作氏 | 独立 | 独自 |
| 日本橋うさぎや | 戦後 | 喜作氏の息子 | 独立 | 独自 |
| 阿佐ヶ谷うさぎや | 1950年 | 龍さん（喜作氏の娘） | 独立 | 独自 |
独自の製法とこだわり
阿佐ヶ谷うさぎやの特徴は、「素人であるがゆえの愚直な菓子づくり」でした。国産小豆を使用し、お菓子によって餡の内容を変える細やかな配慮がありました。すべて手作りのため、時間と手間を惜しまない製法を貫いていました。
看板商品の「うさぎ饅頭」は、羊羹で耳と目を一つひとつ手書きするため、すべて異なる表情を持っていました。この丁寧さが、多くのファンに愛され続ける理由だったのです。
最後の営業日：感動的な幕引きの様子
2024年5月20日の店頭風景
最後の営業日となった2024年5月20日、朝から雨が降る中、多くの常連客や最後の味を求める人々が整理券を求めて行列を作りました。朝8時30分の時点で既に大勢の人が並んでおり、地元メディアも取材に訪れる注目度でした。
店主の瀬山妙子さんは、帰宅するお客様一人ひとりに「ありがとうございます。長い間お世話になりました」と声をかけていました。この光景を見た多くの方が感動し、SNSでも多数の投稿がされました。
完売商品と最後の購入体験
最終日は通常よりも早い時間で多くの商品が完売しました。特に人気の「どら焼き」と「うさぎ饅頭」は午前中には売り切れとなり、午後から訪れたお客様は購入できない状況でした。
最終日の販売状況
- どら焼き：午前中完売
- うさぎ饅頭：12時30分頃完売
- 桜餅：午後まで販売
- 兎月最中：午後まで販売
- 茜もち：午後まで販売
実際に購入できた方々は、2時間近い待ち時間を経験されましたが、「最後だから」という思いで誰も列から離れることはありませんでした。
地域コミュニティへの影響
阿佐ヶ谷うさぎやは単なる和菓子店を超えて、地域コミュニティの中心的存在でした。近隣住民の日常的な集いの場であり、季節の節目に欠かせない和菓子を提供し続けてきました。
閉店により、阿佐ヶ谷商店街の風景も大きく変わりました。現在、店舗跡地の今後の活用について地域では様々な議論がなされています。
どら焼き愛好家におすすめの代替商品
上野・日本橋うさぎやでの購入
阿佐ヶ谷うさぎやは閉店しましたが、親戚関係にある上野と日本橋の「うさぎや」は現在も営業を続けています。製法は異なりますが、同じ「東京三大どら焼き」として高い品質を維持しています。
上野うさぎや
- 所在地：東京都台東区上野1-10-10
- 営業時間：9:00-18:00
- 定休日：水曜日
- 特徴：伝統的な製法のどら焼き（1個220円）
日本橋うさぎや
- 所在地：東京都中央区日本橋1-2-19
- 営業時間：9:00-17:00
- 定休日：土曜・日曜・祝日
- 特徴：ふんわりとした皮が自慢（1個216円）
その他の東京三大どら焼き
阿佐ヶ谷うさぎやファンの方には、東京三大どら焼きの他の2店舗もおすすめです。
東十条「草月」
- 昭和26年創業の老舗
- 特製はちみつを使用したどら焼き
- 1個200円で提供
浅草「亀十」
- 大正15年創業
- ふわふわの皮と2種類の餡が選択可能
- 1個300円（黒餡・白餡）
著者どの店舗も独自の魅力があるので、食べ比べをされることをおすすめします！それぞれに違った美味しさが発見できますよ！
通販・お取り寄せ対応店舗
現在、上野・日本橋うさぎやともに店舗販売のみとなっており、通販対応は行っていません。確実に購入したい場合は、事前に電話で在庫確認を行うことをおすすめします。
どうしても遠方で購入が困難な方には、百貨店の催事などでの出店情報をチェックされることをおすすめします。
関連Q＆A
うさぎやは暖簾分けですか？
いいえ、暖簾分けではなく、それぞれ親戚が営む独立した店舗です。上野、日本橋、阿佐ヶ谷のうさぎやは歴史的には同じ創業一家に由来しますが、別経営・別製法です。
うさぎやの店主は誰ですか？
上野の「うさぎや」の初代創業者は谷口喜作（たにぐち きさく）。
その他、日本橋店は谷口喜作の三男が、阿佐ヶ谷店は喜作の長女またはその子孫（瀬山妙子さんなど）が関わっています。
まとめ
阿佐ヶ谷うさぎやの閉店は、店主の高齢化と職人不足という現代の老舗店が直面する共通課題によるものでした。経営不振ではなく、持続可能な体制構築が困難になったことが主要因です。
昭和25年から74年間、三代にわたって地域に愛され続けた名店の幕引きは、多くの人々に感動を与えました。最後の営業日には、雨の中でも多くの方が行列を作り、瀬山妙子さんへの感謝の気持ちを表しました。
現在は上野・日本橋のうさぎやや東京三大どら焼きの他店舗で、同レベルの品質を楽しむことができます。阿佐ヶ谷うさぎやの味は失われましたが、その精神は確実に受け継がれています。
老舗和菓子店の閉店は寂しい出来事ですが、長年にわたって地域に愛情を注ぎ続けた瀬山さんの功績は、多くの人の心に永遠に刻まれることでしょう。
