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最近話題の『フリッパー ゼロ』って、あれって違法じゃないんですか?使うと捕まるとか…



たしかにSNSなどで“危ないガジェット”と話題になることもありますね。でも、実は使い方次第で合法にもなれば違法にもなってしまう、ちょっと特殊なツールなんです!
フリッパー ゼロは、セキュリティの学習やIoT検証に役立つハッキングツールとして、技術者やガジェット愛好家の間で注目を集めています。しかしその一方で、誤った使い方をすれば法律違反に該当するリスクも。この記事では、フリッパー ゼロの合法・違法の境界線や、具体的な使い方、そしてどんなことができるのかをわかりやすく解説します。
- フリッパー ゼロは違法なのか?法律との関係
- フリッパー ゼロでできること・使い方の例
- 購入前に知っておくべき注意点と活用アイデア
フリッパーゼロは違法?


フリッパー ゼロの概要と合法性
フリッパー ゼロは、無線通信やアクセス制御システムのテストに使用される多機能デバイスです。 その機能には、RFIDやNFCの読み取り・エミュレーション、赤外線信号の送受信、Sub-GHz帯の無線通信の解析などが含まれます。
日本国内では、フリッパー ゼロ自体の所持や使用は違法ではありません。 しかし、その使用方法によっては法律に抵触する可能性があります。
違法となる使用例
以下のような使用方法は、法律に違反する可能性があります。
- 他人のRFIDカードを無断でコピーし、アクセス制御を突破する行為。
- 赤外線信号を利用して、他人の家電製品を無断で操作する行為。
- Sub-GHz帯を利用して、他人の車のリモートキー信号を傍受・再送信する行為。
これらの行為は、不正アクセス禁止法や電波法に抵触する可能性があります。 例えば、不正アクセス禁止法では、他人の識別符号を無断で使用してアクセス制御を解除する行為を禁止しており、違反した場合は3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることがあります。
法律に基づいた正しい使用方法
フリッパー ゼロを合法的に使用するためには、以下の点に注意する必要があります。
- 自分自身が所有するデバイスやシステムのテスト・解析に使用する。
- 他人のデバイスやシステムを操作する場合は、事前に明確な許可を得る。
- 無線通信を利用する際は、総務省が定める電波法に従い、適切な周波数帯を使用する。
また、フリッパー ゼロの使用に関しては、他国でも議論が行われています。 例えば、カナダでは一時的にフリッパー ゼロの使用が禁止されましたが、その後、違法な使用のみを禁止する方針に変更されました。



フリッパー ゼロは非常に強力なツールですが、その使用には倫理的な配慮と法律の理解が不可欠です。 正しい知識を持って、安全に活用しましょう!
フリッパー ゼロの使い方やできることは何?


基本の使い方
フリッパー ゼロは、液晶ディスプレイ付きの小型ガジェットで、操作は本体の物理ボタンとメニュー画面を用いて行います。起動後は、以下のようなカテゴリにアクセスできます。
メニュー項目 | 説明(スマホ表示対応) |
---|---|
NFC | 非接触ICカードの読み書きやエミュレート |
RFID | 125kHz帯のカードのコピーや送信 |
Sub-GHz | ガレージドアなどの無線信号の送受信 |
Infrared | 赤外線リモコンの学習・操作 |
GPIO | Raspberry Piのように外部デバイス制御が可能 |
それぞれの機能は、以下のように活用されます。
NFCの使用方法
NFCではSuica、社員証、ドア開錠カードなどのICチップの情報を読み取ったり、エミュレーションすることで擬似的なカードとして振る舞うことができます。
注意:交通系ICや他人の所有物に関しては、読み取り行為自体が不適切とされることがあるため、自分のICカードでの検証に留めましょう。
Sub-GHzの使い方
Sub-GHz機能では、315MHzや433MHzなど、よく使われる帯域の無線信号を受信・記録・再送信できます。これは以下のような用途に役立ちます。
- ガレージの開閉リモコンのテスト
- ワイヤレス温度計やセンサーの通信解析
- 自作のIoT機器の信号デバッグ
出典:Flipper Zero Sub-GHz紹介ページ(flipperzero.one)🔗
できること一覧(合法な範囲で)
以下に、合法的かつ実用的な使い方を一覧化しました。
機能 | 活用シーン |
---|---|
赤外線リモコン | 自宅のTV・照明の一括制御 |
NFC | 自分の社員証の予備作成・IC記録管理 |
RFID | ペット用IDタグの確認など |
Sub-GHz信号 | IoT環境の通信調査 |
GPIO | LED点灯実験やIoT制御 |
BadUSB機能 | セキュリティ研修での疑似攻撃体験 |
GPIOを用いれば、自作の電子工作と連携して「物理的な操作」にも応用可能。例として、温湿度センサーと連動させて、しきい値を超えたら自動でアラームを鳴らすなどの仕組みも実現できます。
セキュリティ分野での活用例
フリッパー ゼロは、セキュリティ教育やレッドチーム活動(侵入テスト)においても評価されています。
- 情報セキュリティ担当者による実機検証
- USBポートの不正利用への対応研修
- 施設のアクセス制御機器の脆弱性チェック
このように、「攻撃者の視点」で環境を見直すセキュリティ啓発活動においても、非常に実用性が高いです。



フリッパー ゼロは、遊びにも学びにも使える優れたツールです。ただし、その力をどう使うかはあなた次第。ルールを守って賢く活用しましょう!
関連Q&A
Flipper Zeroは法律で禁止されていますか?
日本では明確に禁止されていませんが、違法な用途(例:無許可の電波送信)に使用すると電波法違反となる可能性があります。
フリッパーゼロの開発者は誰ですか?
ロシアのAlex Kulagin氏とPavel Zhovner氏が開発しました。
フリッパーゼロはどの周波数に対応していますか?
300–348 MHz、387–464 MHz、779–928 MHzのSub-GHz帯に対応しています。
まとめ
フリッパー ゼロは、RFIDやNFC、赤外線、Sub-GHz帯など、複数の無線通信技術をコンパクトな筐体に搭載した多機能ガジェットです。その特性から、セキュリティ分野や電子工作、IoTの学習など、幅広い活用が可能であり、正しく使えば非常に有益なツールとなります。
一方で、その強力な機能ゆえに、使用方法を誤れば不正アクセス禁止法や電波法といった日本の法律に抵触するリスクもはらんでいます。違法となる使用例(他人のカードの無断複製や無線傍受など)を避け、必ず「自分の持ち物に対してのみ」使用する、または許可を得た上で使用することが大前提です。
つまり、**「フリッパー ゼロ=違法」ではありませんが、「使い方次第で違法になり得る」**という点をしっかりと認識しておくことが重要です。
今後もフリッパー ゼロは、セキュリティの啓発や電子技術の発展に貢献するデバイスとして注目され続けるでしょう。購入を検討している方は、正しい知識と使い方を理解した上で、ルールを守って活用してくださいね。