画像引用元:TOKYO ART&LIVE CITY

ステアラって急に閉館しちゃったけど、なんで?取り壊しもされちゃうのかな…?



そう思った方、多いはずです!でも実は、あの閉館には“最初から決まっていた理由”があるんです!
360度回転する客席で話題を呼んだ「IHIステージアラウンド東京」。惜しまれながら2023年末で閉館しましたが、その背景や取り壊しの真相は意外なものでした。
本記事では、閉館に至った理由と、跡地の再開発計画について、公式情報をもとに詳しく解説します。
ihiステージアラウンド東京が閉館した本当の理由
劇場の建物は取り壊されるのか、それとも再利用?
跡地にできる「CREVIA BASE TOKYO」の最新情報
ihiステージアラウンド東京が閉館はなぜ?


当初から「期間限定」として設計されていた
IHIステージアラウンド東京(通称:ステアラ)は、2017年3月30日に豊洲のウォーターズ竹芝エリアに誕生しました。この劇場は、【アジア初・世界2例目】の360度回転型の観客席を持つ劇場として登場し、多くの舞台ファンから注目を浴びました。
しかし、この劇場は「常設」ではなく、あくまで期間限定の施設として設計されていたのです。
契約上の期限が明確に存在していた
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 東京都江東区豊洲6-4-25 |
開業 | 2017年3月30日 |
当初の契約期間 | 約3〜5年間(後に延長) |
閉館日 | 2023年12月31日 |
解体予定(初期) | 2020年12月末(→延長) |
当初、2020年末には取り壊し予定だったこの施設は、人気公演や社会情勢の変化(後述)により営業を延長。しかしそれでも“仮設施設”としての立場に変わりはなく、2023年末の閉館は「自然な幕引き」だったと言えるでしょう。



そもそも仮設施設だったことを知らない方も多いようです!人気が高かった分、「なぜ閉館?」と思うのも当然ですね!
コロナ禍による延期・中止と運営への影響
2020年以降、新型コロナウイルスの影響により、多くのエンタメ施設が大きな打撃を受けました。ステアラも例外ではなく、チケット販売停止・収容人数制限・上演中止など、運営面に深刻な影響を受けたのです。
影響を受けた代表的な公演
- 『髑髏城の七人』シリーズ
- 『刀剣乱舞』
- 『新感線☆RS』
これらの人気シリーズが予定通りに上演できなかったことにより、劇場の稼働効率は大幅に低下。赤字には至らずとも、「継続する意義」が問われる状況となったとされています。



続けたくても続けられない。そんな「舞台業界全体の課題」も、背景にあったんですね!
劇場の特殊構造によるメンテナンス・技術的制約
ステアラの最大の特徴である“360度回転する客席”は、一方で維持コストとメンテナンス負荷が非常に高いという欠点も抱えていました。
技術的に維持が難しい理由
- 客席を載せた巨大な回転台に専用のシステムが必要
- 高精度な演出制御システム
- 常に点検・整備が必要な特殊設備
- 故障時のリスクが高く、代替設備も存在しない
実際、2021年に一部公演が中止されるなど、システムトラブルが発生した事例も。技術的な独自性が裏目に出た形となり、「これ以上の継続は非現実的」との判断につながった可能性も高いです。
運営元と関係各社の判断
IHIステージアラウンド東京は、株式会社TBSテレビ、伊藤忠都市開発株式会社、サンケイビルなどが共同で運営してきました。
これらの企業は、ステアラの営業期間中に十分な収益とブランド構築がなされたと判断し、劇場としての使命を終えたと総括したと考えられます。
経済合理性も影響
- 仮設施設である以上、大規模改修は非現実的
- 豊洲エリアの開発が進み、跡地利用の好機が到来
- TBSは新たな劇場・映像プロジェクトにも注力中
このように、ビジネス的な節目としても「閉館」は理にかなっていたのです。
ihiステージアラウンド東京の取り壊しはいつ?


解体ではなく「リノベーション再活用」が進行中
IHIステージアラウンド東京は2023年12月31日に閉館しましたが、完全な取り壊しは行われていません。その代わり、建物を再活用する形での大規模リノベーションが進行しており、2025年春には新施設として生まれ変わる予定です。
この方針は、環境負荷軽減・工期短縮・費用効率の観点からも近年注目されている手法であり、**「サステナブル再開発」**の一環と見ることができます。



まさに「取り壊し」ではなく「再スタート」!エンタメの新しい形が、また豊洲に戻ってきますね!
跡地には「CREVIA BASE TOKYO」が誕生予定
再活用される建物の正式名称は《CREVIA BASE TOKYO(クレヴィア・ベース東京)》となり、伊藤忠都市開発とサンケイビルが手がける体験型エンターテインメント施設としてオープン予定です。
施設概要(2025年春時点予定)
項目 | 内容 |
---|---|
新名称 | CREVIA BASE TOKYO |
開業予定 | 2025年春 |
運営・開発会社 | 伊藤忠都市開発、サンケイビル |
用途 | 展示・体験型エンタメ・ポップアップイベントなど |
初期イベント | 『ラムセス大王展 ファラオたちの黄金』(仮) |
なぜ「解体せずに再利用」なのか?
ステアラ跡地を解体せず、そのまま活用するという選択には、いくつかの戦略的な背景があります。
再利用の利点
- 建築コストの大幅削減:仮設構造でも再活用可能な堅牢性を有していた
- SDGsに対応:廃材の発生を最小限に抑える環境配慮型プロジェクト
- 立地を活かした再収益化:豊洲の再開発エリアとしての資産価値の高さ
このような理由から、あえて「壊さない」判断が取られたわけです。
再開発の全体スケジュールと現在の進捗
取り壊し・リニューアルの流れ
年月 | 主な出来事 |
---|---|
2023年12月 | ステアラ閉館 |
2024年初頭 | 内部機材・設備撤去開始 |
2024年夏 | 建物内部の大規模リノベーション工事開始 |
2025年春 | CREVIA BASE TOKYO開業予定 |
取り壊し作業ではなく「内部設備の撤去・構造変更」が中心のため、建物外観は大きく変わらない可能性もあります。周辺住民への影響も抑えられるというメリットがあります。
CREVIA BASEで開催予定の注目イベント
初年度の目玉イベントとして、2025年春には『ラムセス大王展 ファラオたちの黄金』が予定されています。これは古代エジプト文明をテーマにした没入型展示で、家族連れや学校の団体など幅広い層にアピールできる構成です。
イベント概要(予定)
イベント名 | 概要 |
---|---|
ラムセス大王展 | 古代エジプト文明の王と黄金装飾に焦点を当てた特別展示 |
特徴 | 没入型映像+実物展示の融合 |
想定ターゲット | ファミリー・歴史ファン・教育関係 |
チケット販売開始(予定) | 2024年冬頃 |
よくある質問
Q: ステージアラウンドの後継は?
A: 同上、「CREVIA BASE Tokyo」が後継施設となります。
Q: IHIステージアラウンドはいつ閉館しますか?
A: 2024年4月30日に閉館しました。
まとめ
IHIステージアラウンド東京は、仮設劇場としての設計意図やコロナ禍の影響、特殊設備の維持管理の難しさといった複数の要因が重なった結果、予定通りのタイミングで閉館を迎えました。
しかし、単なる「終わり」ではなく、建物を再活用する形での再出発がすでに進んでおり、2025年春には“CREVIA BASE TOKYO”として生まれ変わる予定です。
これにより、ステアラが担っていた「新しい舞台表現の場」は幕を閉じますが、その跡地ではまた新たなエンタメ体験が生まれようとしています。
「閉館=終わり」ではなく、「進化のはじまり」として、今後の展開にもぜひ注目してみてください。