
スーパーでよく見るブラジル産の冷凍鶏肉…。安いけどちょっと不安で避けちゃうんですよね



“安い=危険”というわけではありません。実は“なぜ安いのか”には明確な理由があり、安全性もきちんと検証されているんですよ!
家計の味方として人気のブラジル産鶏肉。業務スーパーなどでよく見かけますが、「安すぎて不安」「臭みがあるって聞いた」「国産とどう違うの?」と感じている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、ブラジル産鶏肉の安全性の実態から価格が安い理由、臭みや味の対策法まで、信頼できる情報をもとに徹底解説します。
- ブラジル産鶏肉の安全性と危険性の真実がわかる
- なぜ国産よりも安いのかの仕組みが理解できる
- 臭みを抑えておいしく食べる調理のコツを紹介
ブラジル産鶏肉の安全性は?危険性など


日本の輸入検査はどれくらい厳しいの?
🔍 日本の検疫体制(厚生労働省)
日本では、ブラジル産に限らずすべての輸入食品に対して、食品衛生法に基づく厳格な検査が実施されています。
検査項目 | 概要 |
---|---|
残留農薬・動物用医薬品 | 国際基準に則った成分の有無・基準値チェック |
微生物検査(サルモネラ等) | 冷凍鶏肉特有の菌を対象に検出・分析 |
加工施設の衛生確認(HACCP) | 国際的衛生管理基準(HACCP)への準拠を確認 |
書類審査+サンプル検査 | 出荷書類・原産国証明・抜き取り検査などを実施 |
📌【出典】厚生労働省「輸入食品監視指導計画」
https://www.mhlw.go.jp/content/001076897.pdf



日本に入ってくる時点で、高い基準をクリアした“合格品”だけが流通しているのです。
ブラジル国内の安全基準も強化されている
HMAPA(ブラジル農牧食糧供給省)とは?
ブラジルでは、MAPA(Ministério da Agricultura, Pecuária e Abastecimento)という農業省が、畜産品の安全性や衛生管理を統括しています。
- EUや日本の基準を満たすHACCP認証の取得義務
- 飼料のトレーサビリティ(生産履歴)管理
- 加工工場の査察・輸出向け監査の強化
特に日本向けの輸出ラインは、“日本専用の加工ライン”として厳格管理されている場合が多いため、国内向けの流通よりも高い衛生基準が設けられていることもあります。
危険性は本当にあるの?
過去の事件と今の改善体制
過去、ブラジルでは一部の業者による不正表示・衛生基準違反が報道され、日本でも一時的に輸入停止処置が取られました(2017年)。
ですが、これを機に国際監査と国内制度の見直しが大きく進みました。
- 不正を起こした企業の認可取り消し
- 第三者機関による定期監査の導入
- 輸出前のサンプルチェックの頻度強化
これらの改善により、現在の輸出向け鶏肉は過去の問題点を是正した上で出荷されています。
国産とブラジル産の安全性比較
信頼性を比較したチェック表
比較項目 | ブラジル産鶏肉 | 国産鶏肉 |
---|---|---|
衛生基準 | MAPA+HACCP+日本の輸入検査 | 農林水産省+地方自治体の指導 |
トレーサビリティ | 一部制限はあるが記録管理されている | 多くが詳細に管理されている |
抗生物質使用管理 | 基準遵守の輸出ラインで規制あり | 国内も厳格な基準で運用されている |
加熱処理後の安全性 | 十分な加熱でリスクは非常に低い | 十分な加熱で安全 |


ブラジル産鶏肉はなぜ安いの?臭くない?


安さの理由①:ブラジルの気候と家畜生産の優位性
- 年間を通じて温暖で飼育効率が高い
- 放牧に適した広大な土地があり、大規模畜産が可能
- 飼料作物(トウモロコシ・大豆など)が国産で賄える
その結果、飼育コスト・労働コストが日本の約1/3以下で済むとされています。


安さの理由②:巨大な輸出産業として確立
世界屈指の鶏肉輸出国という事実
ブラジルはアメリカと並ぶ世界トップクラスの鶏肉輸出国であり、日本・中国・中東諸国など80ヵ国以上に供給しています。
- 輸出前提の自動化ラインによる低コスト生産
- 大口契約による物流コスト削減
- 為替レート差による価格競争力の確保
安さの理由③:冷凍大量流通がコスト削減に
冷凍技術と国際物流
ブラジル産鶏肉は、マイナス18℃以下の状態で船便輸送されます。これにより、まとめて大量に輸送できる分、物流コストが大幅にカットされています。
輸送方法 | ポイント |
---|---|
コンテナ船+冷凍 | 船便で低コスト、品質を保持しながら長距離輸送 |
まとめ買い物流 | 数千トン単位のロットで輸出、単価が劇的に安くなる |
臭みがあるって本当?味は大丈夫?



「臭い」と感じる原因の多くは、冷凍・解凍時の温度管理ミスやドリップによるものです。
臭いの原因と対策
原因 | 解説 | 対策方法 |
---|---|---|
解凍が不適切(室温放置など) | 表面が解けて菌が繁殖、ニオイが発生 | 冷蔵庫内でゆっくり解凍(8〜12時間推奨) |
ドリップ処理不足 | 解凍後の血液や水分が肉に残って臭みになる | 解凍後にキッチンペーパーでしっかり拭き取る |
飼料の違い(大豆中心) | 国産と風味が異なるが安全性とは関係なし | 調理で風味を調整(香味野菜やスパイス) |
ブラジル産鶏肉はまずい?味はどうなの?
味に関しては好みの問題もありますが、脂肪が少なく、しっかり火を通すとさっぱりとした味わいになります。調理法によってはパサつきや臭みが出やすいため、以下の工夫が効果的です。
おいしく食べるコツ
- 煮込みよりも揚げ焼きや炒め物がおすすめ
- 酒やしょうが、にんにくで下味をつける
- 「重曹+塩水」での事前漬け込みで柔らかくなる



「業務スーパーのブラジル産鶏むね肉で作る唐揚げ、コスパ最強で家計も大助かりです!」
まとめ
いかがでしたか?
「ブラジル産鶏肉は安いけどちょっと心配…」という声はよく聞かれますが、実際には厳しい検査と管理体制をクリアした安全な商品が流通しています。
さらに、広大な土地や効率的な生産体制により、価格が安く抑えられている理由も納得いただけたのではないでしょうか?
もちろん、臭みや味の違いを感じることはあるかもしれませんが、適切な解凍・調理を心がければ、国産に引けを取らないおいしさを引き出すこともできます。
家計にやさしく、使い勝手も良いブラジル産鶏肉。
上手に選んで、安全に&おいしく取り入れていきましょう!